其の1−1 |
1年ほど前のこと、ウチのカミさんからこんな話を聞いた。 とあるコンベンションにてセッション終了後のフリートークの時間に、その日のセッションについて聞かれたプレーヤーがこんなことを言ったのだという。 「今日は手番が回ってこなかったので、あまり面白くなかったです。」 はて、いつからTRPGは手番(順番)のあるゲームになってしまったのだろうか。カードゲームやボードゲームなら分かるが、TRPGは全員で一緒に遊ぶものだったはず。 個別で行動する場面はあっても、根本的には皆で同時に遊び、ひとつの物語を紡ぎだすもののはずである。 一人のキャラにスポットが当たる場合も、他のキャラクターはメインのキャラクターを手助けし、プレイヤーサイドで互いに気配りしあって、良い場面を作るようにするのが当たり前のことであるが、それを行うのは結構難しく、その難しさがTRPGの楽しさでもあり、TRPGがコミュニケーションゲームと言われる所以なのである。 上の発言をした同じ卓のプレイヤーに話を聞いたところ、どうやら発言者は他のプレイヤーと殆ど絡もうとしなかったらしい。他者の責任もあるだろうが、本人が努力をせずに他人の責任の様な発言をするのは、お門違いだと思うし、何よりもマスターに失礼である。 |
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